ADHDと遺伝子の重複

ADHDと遺伝子の重複

ADHDと遺伝子の重複

ADHDについて日頃から調べている人は、2016年に大阪大学の教授が、ADHDなどの神経発達障害について、特定の遺伝子が重複していることが原因となって引き起こされると発表したことが記憶に新しい人もいるでしょう。

 

遺伝子が重複していると言われても、何のことだかわからないという人もいるでしょう。ここでは、ADHDと遺伝子の重複について考えてみましょう。

 

遺伝子重複とはどういうことか

まず、遺伝子重複とはどういうことかを説明して起きます。これは、遺伝子を含むDNAのある領域が重複するという現象のことです。つまり、同じ機能を持つ遺伝子が2つ以上存在するというようなことで、この遺伝子重複が起こる原因には、遺伝子組み換え異常、染色体全体の重複などといったものがあるそうです。

 

この遺伝子重複が原因で引き起こされる病気もあるものの、遺伝子重複については、進化の過程において重要な役目もあると考えられていて、生物全体としては必ずしも悪影響のある現象ではなさそうです。

 

ADHDと遺伝子重複

冒頭で触れた大阪大学教授による研究結果について、もう少し掘り下げてみましょう。

 

ADHDはこれまで、遺伝が関わっている可能性が高いものの、その確証を得られていませんでした。今でも、ADHDには遺伝が関わっているというのは、100%確証のある説ではありません。

 

しかし、どの遺伝子が重複しているとADHDが引き起こされるかという遺伝子が特定されたことにより、これからADHDがなぜ引き起こされるのか、そしてどう治療すればいいのかという分野において、もっと詳しく判明していくでしょう。

 

この研究結果によって、すぐにADHDについて画期的な治療法が発案されるというわけではないようですが、今後の研究次第では、今までわかっていないような原因や治療法が提唱されることもあるでしょう。

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