ADHDと脳波
ADHD(注意欠陥多動性障害)の検査をするとき、さまざまな検査の中に、脳波検査も含まれます。
この脳波検査は、何のために行われているのでしょうか。またADHDだと、脳波に異常があったりするのでしょうか。
ここでは、ADHDと脳波の関係についてご紹介していきましょう。
なぜ検査で脳波を調べるのか
ADHDを含めた発達障害を疑う際の検査で、脳波検査を行う理由は2つあります。
1つは、脳に何らかの病気が発生していないかを特定するということです。発達障害ではなく、別の病気である可能性を潰す事ができるため、脳波検査を行います。
そして、ADHDでは、全ての方ではありませんが、脳波に異常が現れている方も多いため、ADHD特有の脳波を表したら、ADHDだと特定することができるため、脳波検査を行うのです。
ADHDの脳波の特徴
ADHDだとどういった脳波が出やすいかということについてご説明します。
その特徴の1つはシータ波にあります。
シータという脳波は、脳がぼーっとしてリラックスした状態のときに高くなるものです。健常者の方であれば、リラックス状態にあるときに、自動的にシータ波が出るのです。
しかし、ADHDの方は、集中しようとするとこのシータ波が高まってしまうのです。そのため、集中するということが困難になります。時には、集中したいのにぼーっとしてしまうという症状を抑えるために、動き回ったりして自分の目を覚まそうとします。
ちなみにこのシータ波を下げるトレーニングをすれば、集中しようとした時にシータ波が高まるのを防ぐことができます。
とはいえ、トレーニングに慣れていなければ、脳波は自分ではコントロールできませんから、周囲の方がADHDとはコントロールできるものではないということを知っておく必要があります。
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