ADDの原因
ADDとは
ADDは英語表記ではAttention Deficit Disorderの略で、日本では「注意欠陥障害」と表記されます。
脳の前頭葉大脳皮質、または小脳の活動低下により感情、言動に特異な点がみられる状態のことを言います。
原因と考えられている要素
原因については現在はまだはっきりとは分かっていませんが、遺伝的要素があると指摘されています。
また、脳の3カ所に萎縮が見られるという報告があります。
- 右前頭前皮質: じっと同じ物に注意を向け続ける、自意識や時間の意識に関連
- 大脳基底核の尾状核と淡蒼球: 衝動的な反応を抑える、皮質領域への神経入力を調節する
- 小脳虫部: 動機付けなど
また、ダニエル・エイメン博士により6つのタイプに分類されているパターンもあります。
こちらではタイプ別の原因と考えられている要素とその対策を挙げます。
- 基本型 原因:ドーパミン不足 対処法:刺激薬服用、食事療法(高タンパク食品による)、刺激薬の代わりにL-チロシンの服用
- 不注意型 原因:ドーパミン不足 対処法:刺激薬服用、食事療法(高タンパク食品による)、刺激薬の代わりにL-チロシンの服用
- 過剰集中型 原因:セロトニン、ドーパミンの相対的不足 対処法:抗うつ剤(SSRI)、刺激薬、食事療法(高炭水化物食品による)、抗うつ剤と刺激薬の代わりにチロシンとセントジョンズワ−ト
- 側頭葉型 原因:側頭葉の活動の低下 対処法:抗けいれん剤、食事療法(高タンパク食品による)、
- 辺縁系型 原因:脳の辺縁系に活動過多部位と活動不足部位が存在する 対処法:刺激薬、抗うつ剤(活性化作用が強い物)、バランスよい食事、有酸素運動
- 火の輪型 原因:脳全体に活動過多部位が存在する 対処法:抗けいれん剤、抗うつ剤、向精神薬、有酸素運動
脳の萎縮があると思われる部位により、6つのパターンに分かれますが、どのタイプかは専門機関にかかり判断を仰ぎましょう。
注意点
ADDは先天性の脳の機能不全のため、大人になることで根治する症状ではありません。
とはいえ、現在は行動療法と薬物療法の対処が進んでいます。
ネットの知識だけに偏らず、自分の言動・行動傾向を客観的に意見してもらえる機関で診てもらいましょう。
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