ADHDは治らないのか
ADHDは生まれつきの脳の機能障害だとされていますから、「治る」という言葉が遠いようには思えないでしょうか。生まれつきもった障害であれば、治らないだろうと思う方が大半でしょう。
治らないと思うと、ADHDだと診断された方は、途方に暮れてしまうのではないでしょうか。特に、大人になってから発覚した場合は、自分の中で自然なことではありませんから、ショックも大きいかもしれません。
ここでは、ADHDは本当に治らないかどうかについて検証してみましょう。
ADHDは治らない?
おそらく、さまざまな情報を目にすると、ADHDは完治することがないという結論に至ってしまうでしょう。それは、前述のとおりADHDは生まれつきの脳の機能障害だからです。
いくら薬などで、脳内の分泌物質を操作したとしても、薬を飲まなければ元の状態に戻りますし、行動療法も、なかなか時間がかかります。
子供の頃から治療を始めて、日常生活上トラブルがないように徐々に改善していったとしても、障害自体がなくなったわけではありません。
また、大人になってから気づいたという方は、年齢が上であればあるほど、今までの習慣を変えるというのは難しくなってくるでしょう。
そういう意味では、ADHDは治すことがとても難しい障害なのです。
ADHDとうまくつきあう
とは言え、専門家の指導の元治療を続けていれば、日常生活で困らない程度に改善させることは十分可能です。その状態に自分が慣れて、自然と行動できるようになれば、それは「治った」と言える状態かもしれません。
しかし、ADHDは本当に治さなければならないのでしょうか。著しく周りに迷惑をかけてしまうような場合であれば、その部分については治療を行った方が良いでしょう。
ですが、ADHDの特性は、社会において優れた能力として発揮できる場合もあります。ですから、治すということを目指すよりも、その特性を活かすということを目指した方が結果的に自分にとっても周りにとっても良いのではないでしょうか。
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