ADHDの人は暴力的？

ADHDの人の中には、ADHDの症状として暴力的だという人もいます。本人には抑えることが難しいこの症状ですが、周囲の人にとっては大変なこともあるでしょう。

ここでは、ADHDの人の暴力的な言動について考えてみましょう。

ひとことで「ADHD」といっても、その症状の出方はさまざまですから、一概にADHDとはこういう行動をとる人のことである・・・と言うことはできません。ADHDには、多動性、衝動性、注意欠陥というような症状があるからです。

つまり、すべてのADHDの人が暴力的だということではなく、暴力的な人もいるということです。

暴力的な症状が出ると言う人は、多動性と衝動性の症状が強く出ていると考えられます。衝動的に行動してしまうため、怒りが抑えられず、怒鳴ったり手を上げたりというような行為に出てしまうのです。

ADHDの人の暴力的な言動は、ADHDの症状として現れているため、周囲が注意をしたとしてもなかなか治すのが難しいでしょう。しかし、子どもの頃からADHDの治療を受けていたのであれば、大人になる頃には、衝動性・多動性の部分は落ち着き、暴力を振るうことはほとんどなくなるでしょう。

大人になってから気づいたと言う場合でも、衝動性を抑えるような薬を服用することで、この症状を抑えることができます。

つまり、きちんとADHDに対する治療を受けてさえいれば、暴力的な言動は抑制することが可能です。

ADHDの子供が暴力的な行動に出る場合は、本人はそれをコントロールすることができないということを忘れないように対応しましょう。なぜ暴力を振るっては行けないかという指導をしながら、頭ごなしに怒ったりするのはやめ、諭すように話をすることをおすすめします。